キネステティクとは



人の動きを学習するための学習プログラム


 

キネステティクは「人の動き」を学習するためのプログラムです。人の動きを6つの視点にまとめ、それぞれの視点から分析したり、支援したりすることを可能にします。

 

コースではその6つの概念を用いて、体験を通しながら人の構造に合わせた楽な動きを学んでいきます。体験(動き)から学ぶことかできるので、自分自身が楽に動けるきっかけにもなります。(そもそも自分自身が楽に動ける人でないと楽な動きを人に提供することは難しいので)介助や動きの支援の中で、自分自身の体の使い方が上手くいかず、体を痛めてしまいがちの人にもオススメの内容です。

 

キネステティクの特徴の一つとして、専門的な知識を有することでは無く、体験を言葉に結びつけるという側面があります。特に医療の専門的知識を持っていなくても気軽に参加することが可能なコースとなっておりますので、初めての人やあまり専門的知識の無い人でも気軽にご参加いただければと思います。


リハビリテーションへの応用

キネステティクでは、一生懸命頑張って目的の動作を達成できることではなく、より少ない力で快適に動けることに目標を置きます。

 

例えば歩くことを想像してみると、多くの人は歩くことに対して一生懸命ではないと思います。歩きながら考え事をしたり、会話を楽しんでいることもあると思います。しかし、一度歩くことが困難になった人に対してはなぜか「一生懸命に歩くこと」を求める人が多いです。

ここで頑張ることを強制することと、より楽な動きを分析・実践できることでは大きな違いがあるのではないかと思います。

 

キネステティクは人の構造に矛盾しない、重力を上手に付き合う動きを体験を通して学びます。それを人に提供できるということは、より快適に動ける可能性が広がるということですし、それが日常生活や社会活動に繋がる可能性を秘めているということだと思います。


介助への応用

身体が病気やケガが原因で思うように動かなくなったり、動かさなかったことが原因で二次的に動けなくなる人がいます。

 

そうなった場合は専門職や家族などが主となり日常的にその人に介助を提供していきます。

 

・その人にとって毎回の介助が「動きの学習」になる

・その人にとって痛かったり物のような扱いを受けて毎回「無力であること」を感じる。

の2パターンを想定したら、誰だって前者を選ぶと思います。

 

思うように動けない人にとって介助は日常的に存在するものになります、その質に今後の人生が大きく影響されます。

 

キネステティクを上手く使いこなすことが出来れば、介助はする人にとってもされる人にとっても、動きの学習の機会となります。